インドのマイケル・ジャクソンこと、プラブデーヴァーの歌って踊って戦う、2003年主演映画。
映画館の前に捨てられていた赤ん坊が、スラム街のみんなの子供として育てられ、ヒンドゥー、イスラム、キリストetc.を等しく敬う青年・アラーウディンに成長し、スラム街で闘い、みんなを守るお話。異教徒同士のコミュニティでも共存していくテーマは、現在でも色あせず、今こそ観てほしい一本ともいえると思います。
ラグヴァランの晩年に悪役として出演した作品の中では、本人の演技がノリノリのハイテンションでピカイチ!
2003年の公開当時、まだお元気だった頃のラグヴァランと管理人は交流させていただいており、彼にお勧めされて観に行った思い出深い映画です。が、思い出をおいておいても、とても面白かったので、ラグヴァランかプラブデーヴァーがお好きな方には、ぜひぜひぜひ!見ていただきたいです。現地では興行的失敗といわれ、ネット上にもあまりこの映画の情報は残っていませんが、入手困難な一品ですのでよろしければぜひ。
【~2003年夏公開当時の、管理人の感想ブログから一部引用~】
ラグヴァランに「この映画はいいぞ」と言われて、彼にわざわざ映画館の行き方も教えてもらって観に行きました。
いやー、ラグのキレっぷりが爽快で、かつカッコよくて、それだけでも大満足(笑)。
(右手親指を切断してしまったことに気がついたラグのリアクションぶりが、もう最高!!! 観た翌日、ラグに「親指、ある?」と聞いたら、「あるよあるよ」と笑ってた。「あの切れて落ちた指は、プラスティックでできてたんだ。よくできてただろう?」...確かによくできてたけど、不自然なほど長い親指でした!)
映画全体の出来も気に入ったので、その後もう一度観に行っちゃいました。
主人公のアラーウディンは、スラムの住民のみんなに育てられ、どの宗教にも敬意を払う若者。異教徒同士の対立等が問題となっているインドにおいて、アラーウディンのようにどの宗教も受け入れる、というのは理想であると思うし、そういう人物設定って今までの映画で案外少ない。
だから、この着眼点は大変素晴らしいと思うし、この複数の宗教の信者である、ということが主人公の身を助けることになるシーンが出てきて、大変興味深かったです。
近年ヒット作に恵まれていないプラブデーヴァーの久々の作品だった、ということもあるのか、残念ながらあまり話題にならず、フロップ扱い。(実際私も、ラグに話を聞くまで、この映画に期待していなかった。)
主人公は「スラム」の若者なので、プラブデーヴァーのようなスリムな役者がすごくマッチしていたし、彼自身もとても好感のもてる演技をしていた。(もうちょっと、表情が豊かだともっとよかった、と思うけど)
音楽は、マニ・シャルマー。「アラジン」をモチーフにしたアラビアちっくな曲など、私は結構気に入りました。(レビューによっては、あまり評価されてないのが悔しいぞ。)
派手な映画ではないけれど、観て損はない、いい映画だと思います。こういう映画が話題にされずに消えていくのは、もったいないよ!
※画像ではDVDジャケット表にボールペンで消し線の汚れありますが、以前アウトレットとして出していたもので、現在販売しているものはキレイ
【ソフト情報】
Bland:Pyramid シンガポール盤 NTSC リージョンフリー
※ジャケットに英語字幕つきと表記がありますが、再生してみると字幕はないようです。